あれだけ賑やかに鳴いていたセミ達の声もいつの間にか、聞こえなくなり、代わって、夕方になると「秋の虫達」の合唱が始まり、秋の夜長を感じさせられる季節となりました。

先日、取引先の某信用金庫さんから、
「相談に乗って欲しい案件があるので、時間をつくって欲しい。」と、連絡が入りました。

お話をお伺いすると、
「競売申立のついた物件を任意売却したいお客様がいるんだが、・・・・・」との事でした。

ある自営業者さんが、15年ほど前に土地と新築建物を担保に起業した。
借入金額は、金5,000万円。 第1順位抵当権 (残債額 約;3,500万円)
開業当初は業績も良かったようだが、同業他社との競争もあり、次第に売り上げも減少。

消費者金融:C 社からの借り入れが始まった。 第2順位抵当権(極度額;1,400万円)その C 社から、2ヶ月前に東京地方裁判所へ担保不動産の競売申立て、競売開始が決定した。

競売不動産が減少している背景には、 「モラトリアム法」 の施行がある。
平成20年9月のリーマンショックを受け、翌年21年2月に「中小企業等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」経済不況の中、借入金をリスケや返済猶予をして何とか、中小企業を延命させようという金融機関のスタンスが求められ通称、「モラトリアム法」 が成立施行され、金融機関は今でもこの傾向にある。

一方、 「任意売却」 とは、
裁判所に債権者から競売の申請があって、実際に、入札が始まってしまうまでのわずかな期間に債権者・抵当権設定権者の了解を得て、市場を通じて一般的な方法により売却する方法です。この場合、定期的に債権者・抵当権者への販売活動状況報告書が求められ、債権者・抵当権者の思惑通りの返済額が要求される。

今回の競売申立人も、
“過払い利息の問題” もあるらしく、「任意売却」 の話をほのめかしているようです。

アベノミクス政策や、東京オリンピックの開催によって好調な不動産市場、金融円滑化法、過払い利息によって不動産競売事件が減少し、任意売却物件は、さらに増加してきているようです。