冬晴れで乾燥した日々が続いている東京です。
日本列島、日本海側は雪の日が多いようですが、太平洋側は晴天の日が続いています。お正月休みが明け、二週間が過ぎましたが、今年は何かとバタバタしています。
さて、先日の読売新聞に、、所有者不明土地の塩漬け現象を狙って「法務省は、土地の所有者が特定できない場合でも、裁判所の手続きを経れば “売却できる制度” の創設を柱とした新たな法案を通常国会に提出する。」の記事が出ていました。 日本全国で増えている「所有者不明土地」に歯止めをかけ、塩漬け状態の土地の活用につなげる狙いのようである。
法案骨子(案)
「変則型登記の土地」
・氏名や住所が正しく登記されていない所有者不明の土地
・法務局の登記官に調査権を与える
・なお、所有者が分からない場合
・「管理者」が売却できる制度
・管理者には裁判所が選任した弁護士や司法書士らを充てる「所有者等探索委員会」
・登記官の調査が難しい場合、自治体職員OBや土地家屋調査士らを任命
管理者が売却する所有者不明土地
・自治体が公共事業用地として使用
・民間企業が土地の開発をする
・土地処分後の売却代金は法務局に供託される
・後日、所有者が判明した場合、法務局から代金を渡す所有者が分からないまま、放置されている土地は、2016年で九州の面積より広い約410万ヘクタールだと言われています。
読売新聞より引用
かねてより、社会問題となっていた所有者不明土地問題、法務省のHPを閲覧してみると、問題の解消に向けた取組を行ってきているようです。
市町村窓口に死亡届が出される段階をとらえた相続登記の促進の取組
死亡届受理時に当該窓口で相続登記の促進広報リーフレットの配布相続登記の促進をしないと、
- 安全安心な暮らしを守る公共事業が進まない
- 再開発が進まなかったり地域の活性化が進まない
- 農地の集約化や産業の推進が進まない
- 2次3次相続が発生し、未来につなげられない
等々の問題が発生しますよね。
法務省の所有者不明土地問題の解決に向けた取組としては、
法定相続情報証明制度
法定相続情報一覧図により相続手続への利用拡大に取組む長期相続登記未了の解消に向けた仕組みの創設
相続登記の促進のための登録免許税の特例
課税標準額が一筆当たり20万円以下の土地の相続登記は、登録免許税を免除する共有私道の保存・管理等
登記制度・土地所有権の在り方等
法務省および法務局より引用
土地所有権本位制度で成長してきた日本経済、そして、外国人の不動産取得が多くなった現在、日本人ですら、所有者不明の土地が多いのにそれに加え、外国人の相続による所有者不明土地問題も出てきそうですね。
少子高齢化社会が進み、老人の一人暮らしも多くなり、家族親族間の交流も希薄になった日本、所有者不明の土地問題は今後の日本にとって大きな社会問題ですね。
バブル景気の絶頂期1990年頃には、東京23区の土地価格でアメリカ全土が 2個買えた!!とも言われています。
あれから、30年・・・
あなたはこの現実をどう思いますか。
そして、
これから、30年・・・
土地の所有権、相続登記はどう変わるのでしょうか