日差しが少しずつ温かくなってきましたね。
関東地方でも「春一番」が観測され、春の訪れを肌で感ずる今日この頃です。
近くの公園では、河津桜が見頃を迎えていました。
さて、表題の件ですが、あんしん財団発行「あんしんLife 」3月号に解りやすく、住宅政策「ホームインスペクション」についての記事が掲載されていました。
日本国内の中古住宅市場市場を活性化するため、2018年4月から施行される宅地建物取引業法の一部改正により、以下の事項が義務付けられた。
●中古住宅の媒介契約締結時に、「宅建業者がインスペクション業者の斡旋の可否を示す」
●重要事項説明時に、「宅建業者がインスペクション実施の有無と結果を説明する」
●売買契約締結時に、「建物の現況を売主、買主が相互に確認し、宅建業者がそれぞれに書面で交付する」
等々、が義務付けられました。
あんしんLife 3月号より
人口減少、少子高齢化社会を迎える中、新築住宅ばかり建て続けていては、空き家が増えるばかりです。
そこで、中古住宅市場の活性化による資産の有効活用、中古住宅市場拡大による経済効果の発展、ライフステージに応じた住み換えと豊かな住生活の実現、等々、・・・が重要な住宅政策の課題となっていました。
・日本国内の中古住宅シェアは、14.7%
・欧米諸国の中古住宅シェアは、70~90%
日本はまだまだ新築住宅の売買流通が主流です。
アメリカでは、中古住宅の取引数が500万戸を超え、インスペクションを活用した中古住宅の売買流通が圧倒的に多いようです。
中古住宅流通市場において、日本は欧米諸国から30~40年近く遅れをとっていると言われています。
日本の中古住宅市場も、ホームインスペクションの導入によって、中古住宅の価値に二極化が進む可能性がある、と考えられます。
◆メンテナンスがしっかりしている中古住宅
- 購入者も安心
- 多くの買い手が付く可能性がある
- 売り手は資産価値を維持し、高く売却できる
◆メンテナンスが行き届いていない中古住宅
- 客観的な低い評価
- 買い手の購入意欲が無くなる
- 売り手の資産価値も減少する
ホームインスペクター(住宅診断専門家)が、第三者的な立場から、住宅の劣化状況、欠点の有無、改修すべき箇所・時期・費用などを調査、診断するホームインスペクションは、中古住宅ばかりではなく、中古収益物件にも広がって“ビルディングインスペクション”した中古収益物件が投資物件の主流となって行くことでしょうね。