朝夕と涼しさが増し、野山では赤トンボが飛び交い、
日一日と季節の移り変わりを肌で感ずる今日この頃です。
にぎやかだったセミ達の合唱が、静かな虫たちのハーモニーに代わり、
実りの秋の季節なりました。
先日、友人のご紹介で “不動産投資をして大家さんになりたい”
というお客様を交え食事をしました。
「老後の安心のため、定年退職後に年金だけに頼らず安定した家賃収入を考えたい」
「大家さんってハードルが高いんじゃないですか」
とのお話でした。
将来、インフレになったら、・・・・・
確かに預貯金よりも、実物資産の不動産で保有していた方が有利ですよね。
しかし、
不動産投資は初心者にはハードルが高いのも事実です。
それは、どの物件に投資するか、
購入する物件によって、不動産投資が成功するか、失敗するかに分かれるからです。
不動産投資をしようと大家さんを目指すオーナー志望の方は、
「失敗したくない」
と、皆さんが考えています。
大切なことは、収入と支出のバランス、つまり、利回り計算です。
収支シュミレーション試算では、希望的観測をしないで、
しっかりと各種リスクを想定しておきましょう。
- 空室率
- 建物修繕費
- 各設備機器類取替
- 水漏れ事故、汚損破
- 災、火災、自然災害
これらのリスクを考慮した上で負荷を掛けた収支シュミレーションをします。
家賃収入(月額家賃×12ヶ月=年収)
投資金額(購入価格+諸費用+ランニングコスト)
低金利の金融政策が続いていますが、
金利の上昇も想定して利回り計算しておきたいですね。
不動産投資で失敗しないためには、
様々なマイナス要因を想定して、
負荷を掛けた収支シュミレーションをすることです。
各リスクを20%と想定し、
その80%の家賃収入から借入金返済が可能かどうかを試算する。
つまり、
負荷を掛けた後の月額家賃収入の64%以内で
借入金の返済が可能かどうかを試算しましょう。
そして、
大事なことは家賃収入の10〜15%程度を
「長期修繕積立金」として毎月積立しておきましょう。
不動産投資は株式投資と違って簡単に売り買いできません。
負荷を掛けた収支シュミレーション計画のもとで、
好立地の物件を選べば失敗はしません。
その上で、20年~30年間の長期計画・展望に立ち、
建物修繕計画を策定しておくことが大事です。
不動産投資は金融商品と異なり、
どれ一つとっても同じ物件はありません。
そのためには業者の説明を鵜吞みにしないで、
少なくとも最寄り駅から徒歩10分圏内の好立地の物件選びが不可欠です。
不動産業者に相談なさる場合も、
「賃貸不動産経営管理士」有資格者の在籍している
「賃貸住宅管理業者」に登録している業者にご相談をすることをお薦めします。
大家さんになったら、
「働かなくても楽をして不労所得が得られる」
と安易に考える人も多いようです。
自己資金を投下して、
購入物件を選定するには、
市場調査、立地条件、賃料分析、等々・・・
さまざまな知識も必要となります。
不動産投資は、ひとつの事業と同じですね。
大家さんになるということは事業家になることです。
不動産投資を事業として考えられたなら、
購入した物件に修繕計画を立て、
修繕工事を実施して大切な資産として長期保有したいですね。
安定した収入を得ながら、
物件を長期保有できる大家さんは、資産家ですね。